2014年4月18日金曜日

「Rickey Cheung」 執筆 「The Trading Edge」 のトレード手法



著者はアメリカのS&P 500指数先物のトレーダーとして一躍有名になった香港人です。この本に書かれているトレード手法が通用した時代に、彼が主催していた数十万円から数百万円のセミナーで教えていた内容が、ソースコード付きで紹介されています。マーケットは変化しているので、現在この手法は通用しません。しかし過去にバリューがあったトレード手法を学習することができる機会を、本を通して提供してくれた彼には、本を読んだ読者全員が感謝の気持ちを持つだろうと思わせる位、質が高い本だと思います。もしかするとある人は書かれているトレード手法のコンセプトには斬新さを感じないかもしれませんが、刻々と変化するマーケットに、ある一定期間でも通じるトレード手法を見つけるために必要な着眼点の持ち方は、いつの自体にも通用するのではないかと強く思います。Forex市場を対象とした本ではありませんが、考え方は応用できます。



本に書かれているトレードロジックを簡単な言葉でまとめると、「ある銘柄をトレードするために、その他の銘柄を見ながらトレードする」です。ピンときた方は過去に同様の着眼点でトレードされたことがあるか、研究されたことがある方でしょう。ピンとこない方にとっては、まさにこれまで考えたことも無かった新たな着眼点となるでしょう。この考え方がこの本の一番重要なポイントですが、他にも幾つか役に立つポイントがあります。1つ目は、大引けで残っている全てのポジションを決済してオーバーナイトしないことです。2つ目は、デイトレードといってもエントリーは1日に1回または2回だけです。3つ目は、一般的なテクニカル指標でなく全く新しい独自のコンセプトに基づいたロジックを使用していることです。



              3つ目の「独自のコンセプトに基づいたロジック」が重要そうに見えますが、それ以上に「オーバーナイトをしない」、「1日に12回のエントリー」のポイントを採用しているストラテジーはあまり多くありません。なぜかというと、ここでは検証は行いませんが、一般的なテクニカル指標でエントリーしたストラテジーは、時間的な概念のエグジットの決済よりも、一般的なテクニカル指標での決済やトレーリングストップなどの決済の方が利益が出やすいからです。つまり大引けで決済させると途端にストラテジーが勝てなくなるからです。オーバーナイトしないことは資金とリスク管理の面(数年に一度の天災は予測できない)から重要なポイントです。また一般的なテクニカル指標でエントリーしたストラテジーはその一日の流れを考慮してエントリーしている訳ではないので、直ぐに決済しなければいけなかったり、条件を厳しくしないと何度もエントリーしてしまうストラテジーになりがちです。



他の銘柄を基準に自分が実際にトレードしたい銘柄を見ながら、独自コンセプトのロジックにより1日の流れを決定して、その他のポイントを考慮しつつ、1日の値幅一杯大きく取れるようストラテジー、そのようなストラテジーを完成させるためには、彼のような着眼点で持って、マーケットを研究する必要があります。



              この本のアイディアは裁量トレードでも使えますが、自動売買ストラテジーを作りたいと考えている方に一番恩恵があります。「ある銘柄をトレードするために、その他の銘柄を見ながらトレードする」ロジックのソースコードが付いているからです。このロジックは現在は既に通用しないので、そのまま運用はできないですが、デイトレードストラテジーを作成するための雛型として、プログラムの書き方が非常に参考になります。メインのロジック部分だけでなく、周りの部分も上記で述べたようなポイントで芯を通して構成されているため、例えばメインのロジック部分を自分の考えたロジックに入れ替えたりして、オリジナルのストラテジーを作成することもできます。

是非機会があれば読んでみてください!!





1 件のコメント:

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